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★<事業仕分け>白熱 生き生き仕分け人/手震え涙の自衛官/失笑する傍聴者
「我々の努力が足りませんでした」。仕分け人の追及を受け、防衛省の担当者は淡々とした
表情で白旗を揚げた。仕分け対象は自衛隊の募集広報。部隊や施設の公開、展示などを行う
事業で、概算要求は31億円にのぼる。
仕分け人の一人、民主党参院議員の蓮舫さんは、矢継ぎ早の厳しい追及ぶりから時の人となった。
仕分けを翌日に控えた23日は東京都練馬区の陸上自衛隊広報センターを視察して
「(シミュレーターなどは)楽しいし、努力は分かるが、仕分け対象」と意気込みを語った。
そして臨んだ24日。
広報センターの有料化は入場者の減少につながるという担当者らの主張に対し、蓮舫さんは満を
持していたかのようにマイクに向かった。決然とした表情で、どこか生き生きとして見える。
「有料だとお客さんが来なくなるというのは本当でしょうか。テーマパークは家族4人で1万円を
超えるのに、リピーターが後を絶たない。(シミュレーターを)体感してもらうなどの工夫の余地が
あるんじゃないでしょうか」
担当者は「工夫の余地はあるが、民間でお客さんを呼ぶことを考えている方々のようにできるかどうか、
自信はありません」と答えた。別の仕分け人が「クオリティーが低いものはタダでも売れない」と
追い打ちをかける。その時、担当者から「我々の努力が足りませんでした」の言葉が出た。
「あれだけのディベート力、調査力には改めて感心しています。同じ党の議員で良かったと思います」。
事業仕分けの統括役、枝野幸男衆院議員に評された蓮舫さん。追及をまだ緩めず、「先ほど『努力が
足りない』とおっしゃっていましたが、この予算でどう埋めようとしているのですか」となおも追い詰める。
割って入ったのは長島昭久防衛政務官。省庁の意見を代弁することが多い「評価者」の立場で参加していたが、
「みなさんを説得するだけの材料はないと認めざるを得ない」と引き取ると、傍聴者席から失笑が漏れた。
結局、事業は縮減と判定された。
傍聴していた千葉県柏市の元会社員、矢口寿雄さん(64)は、判定を聞き終えると体育館の外の喫煙
スペースでプカリ。「自衛隊の施設をディズニーランドのようなテーマパークと比べる仕分け人はあまりに
ナンセンス。事前に勉強して、質問しているようには見えなかった。説明する官僚も仕分け人を説得して、
予算を確保しようという気力が感じられない。プロなんだからきっちりしてほしいね」>>2へ続く
11月26日17時40分配信 毎日新聞
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