09/11/26 09:37:51 Qku5VXbI0
数年前にベクトル型スパコンの地球シミュレータで世界を驚かせた日本ですが、
理研の京速プロジェクトではてSPARC64 Ⅷfxを使ったスカラ型のスパコンを開発することになってます。
数年前まではスパコンに流用できるくらい浮動小数点演算能力が高い民生用チップが
ほとんど存在しなかったので、地球シミュレータのような専用CPUでスパコン作るのが正解でした。
しかし今は時代が変ってしまって、民生用チップの浮動小数点演算能力が凄まじいペースで
上がっており、結果として現在TOP500上位のスパコンはほとんどがPCからの流用の
x86CPUを使っていて、残りも安いPowerPCベースになってる現状です。
来年のHPC市場を席巻しそうなnVIDIAのFermiは1チップで倍精度演算666GFlops
それでチップ価格は1個たったの10万円程度。ボード販売なら25万円。
それに対してSPARC64 Ⅷだと1チップ128GFlops(倍精度)で
これが4チップ乗ったユニットが数百万円するレベル。
来年のHPC市場の新製品はFermi + x86のハイブリッド型が一大勢力になるとも言われています。
このコスパの差は今後どんどん広がっていくと予想されます。パソコンで御馴染みの
x86CPUも、もうすぐAVXが搭載されて浮動小数点演算能力が更に強化されて、
1コアあたりの性能ではSPARC64 Ⅷを凌ぐようになると予想されます。
これからはいかに最新の民生用チップを使って素早くシステムを作るかと言う
ノウハウの蓄積を考える方が科学技術行政面でも国益に叶うと思われます。