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政権交代後は、警視庁からの要請を受けてさすがに警備員４人を配置し、１階の正面玄関で、
ビルを訪れる人の身分証明書を確認することにしたが、今も夜間は警備員がいなくなる。
捜査関係者によると、逮捕された男が訪れた時には警備員がいたが、
男に資格の認定証を示されて、そのまま通していたという。
対照的に、野党に転落した自民党本部は今も２４時間態勢で自主警備を続ける。
同党関係者は「必ず身分証明書を確認し、面会相手や約束の有無を確かめている」と話す。
警視庁は男の侵入事件を受け、民主党に身分証明書の確認の徹底や警備員の配置場所の見直しなどを要請。
同党は７階の受付のそばに新たに警備員を配置し、警備員を置く時間もやや延長した。
同党の広報責任者は「事件は重く受け止めている。ただ、党本部には様々な人や団体が訪れ、
意見を聞く場所なので、警備を一方的に厳しくできない面もある」と話す。
〈元警察庁警備局長で危機管理アドバイザーの三島健二郎さんの話〉 政権政党になると、
政府に批判的な意見を持つ人から攻撃対象にされる危険性が高まる。国民に開かれた
政党であることは大事だが、テロなどで国家機能が損なわれることがあってはならない。
政権党としての自覚を持ち、しっかりした防御態勢を取るべきだ。
■政党本部への主な侵入事件
【８８年８月】自民党本部敷地内に日本刀を持った男が車で侵入。正面玄関に接触
【９１年４月】自民党本部に男が入り、１階事務所の天井に拳銃を発射。模造手投げ弾も所持
【９２年２月】自民党本部に男が侵入し、受付に拳銃を発射。総裁室に約７時間立てこもり
【９４年９月】旧社会党本部が入る建物の入り口ホールに男が車で突っ込み、玄関ドアが損壊
【０３年８月】自民党本部正門に男が車で突っ込み、門扉を損壊
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（おわり）