09/11/19 16:03:20 0
(>>1のつづき)
辻村さんと同様、記者の地元の女友達もほぼ例外なく親と同居している。いわゆるパラサイトシングルだ。
都会の短大や大学を出ても、地元に戻れば正社員よりも、契約社員や臨時職員などとして働いている。
「友だちからの恋愛相談を聞いていて気づいたのは、地方のパラサイト女子の自立は結婚によって
実現するということです。非正規社員でも周囲に許されるのは、将来実現するであろう結婚・出産が
免罪符になっているからではないでしょうか」と辻村さんは話す。地方女子の息苦しさを読み解く
キーワードとして、「東京と地方の格差」「母娘関係」などを挙げた。
東京と地方、山梨にはどのような格差があるのか。
07年の就業構造基本調査によると、全国の35歳未満の女性のうち被雇用者に占める非正規就業者は
46・5%で15年前よりも21・6ポイントも増えた。東京43・8%、山梨45・8%で、山梨の方が2ポイント高い。
女性の初婚年齢も、08年の人口動態統計では全国平均は28・5歳。山梨県は全国平均とほぼ
同じ28・6歳だ。一方、東京都は全国で最も高い29・6歳で山梨よりもちょうど1歳高い。
心理学者の小倉千加子さんは、「地方は都会に比べ、結婚や出産など女性に期待することがはるかに
保守的。結婚適齢期とされる年齢も早い。
都会で働く30代の独身女性は自虐的に自分を『負け犬』と呼ぶけれど、そこには隠された優越感がある。
そういう優越感を持てない場合、適齢期とされる年齢に結婚できないことは本当に切実です」。
山梨在住の主婦(32)は地方女子の“王道”を歩む。東京の大学を卒業して実家に戻り、サービス業の
契約社員として就職。週5日働き月給は手取り11万円。いくらか生活費を負担しようとしたが、母親が
受け取らず、すべて小遣いに充てた。生活に困ることはなかった。27歳の時、コンパで出会った
正社員と結婚。それを機に親元を離れた。2人の子どもにも恵まれた。
「東京のように華やかな仕事は無いし、結婚したらフルタイムで働く気は無かったので何が何でも
正社員になろうとは思わなかった。30歳までには結婚しようと思っていた」と話す。(>>3-10につづく)