09/11/11 20:59:30 0
夜勤の夜は、あっという間に過ぎていく。
午前1時、秋田県湯沢市にある福祉施設「いさみが岡」の特別養護老人ホーム(定員60人)。
エプロン姿で髪を一つに結んだ松田百恵さん(29)はそっと引き戸を開けた。部屋には豆電球のあかり。
ベッドで寝ているお年寄りの額を触って体温を確認したり、床ずれを防ぐため体位を変えたり。
2時間ごとに個室を見て回る。72~96歳の18人。認知症の人も多い。
その間におむつ交換。温めた布で体をぬぐい、使用済みの紙おむつを新聞紙でくるんで捨てる。
空は白み始め、次は朝食の準備だ。
松田さんが介護の現場に飛び込んだのは06年秋。その前は居酒屋の店員だった。転職して最初は
戸惑った。お年寄りのおむつから便が漏れているのを見たとき。どうすればいいのかわからなかった。
便を見て「今日も出て良かった」と思えるようになったのは、お年寄りとご飯を食べ、一緒に過ごす時間を
積み重ねてからだ。「この仕事は、まず排泄物(はい・せつ・ぶつ)が触れるかどうかという部分もある。
誰でもできる仕事というイメージがあるけれど……」。そうではないと思っている。
3児の父親の小林克章さん(40)も転職組だ。3年間の実務経験を積み、介護福祉士の資格を今年、
取得した。前職は製造業だが、妻の実家がグループホームを運営しており、なじみがあった。
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