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・逮捕された市橋容疑者は大阪府警住之江署から捜査本部が置かれた千葉県警行徳署へ
移送された。
黒のワゴン車に乗せられた市橋容疑者が行徳署前に到着したのは、１１日午前０時４０分過ぎ。
報道陣、やじ馬を合わせて３００人以上が待ち構えていた。「市橋！」「顔を見せろ！」。叫び声を
上げながら１００人近くが路上で車を包囲して動けなくなった。強い雨が降る中、二十数人の
警官が車をガードするようにして群集を遠ざけ、５分かかってやっと署内駐車場に入った。
同容疑者は黒いナイロン製のジャンパーを頭からかぶって車を降り、捜査員に守られるように
５メートルほど歩いて通用口から署内に消えた。上空には東京駅から追跡してきた３機の
ヘリコプターが飛んでいた。
東京駅も大混乱した。市橋容疑者の乗った「のぞみ５８号」は定刻の１０日午後１１時４５分に到着。
１８番ホームには２００人を超える報道陣に加え、一般客の姿も。多くのカメラマンが各車両の窓に
へばりつくようにしてカメラを構えた。しかし、全乗客が降りた後、同容疑者は乗っていた１１、１２号車の
間の「多目的ルーム」から先頭の１６号車まで車内を移動。ホーム側のすべての窓のブラインドが
降ろされた。徹底ガードで一番前のドアから車外に出た同容疑者は、黒いジャンパーで顔は隠したまま。
カメラマンにもみくちゃにされ、怒号と悲鳴が飛び交う中で日本橋口へ移動。最後は１００人の警官と
ロープに守られて車に乗り込んだ。
市橋容疑者は住之江署から新大阪駅に車で移送された時、白いマスクを掛けただけだった。それが
エレベーターで２６番ホームに現れた際には頭から黒いジャンパーをかぶっていた。１００人を超える
報道陣に取り囲まれながら乗車。警官らの怒号の中、のぞみは定刻より１分遅れて同午後９時２１分に
発車した。車内にも約５０人の報道陣が乗り込んだが、市橋容疑者は母親が乳児に授乳したりする
多目的ルームに誘導された。一般客は立ち入れない特別室に「隔離」されての約４時間及ぶ
移送劇だった。（一部略）
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