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・地方放送局勤務のA氏(45歳)はドライブと温泉旅行が趣味の独身男性だ。いつも温泉に同行するのは
彼女でなく彼、男友達だというと大半の女性の顔つきが変わるのだが、A氏は男同士で温泉旅行という
フレーズで想像されがちな性的志向の持ち主ではない。
「20 代、30代の頃は彼女もいたし、旅行も彼女と行きましたよ。彼女のためにお洒落なホテルを予約したり、
普段のデートでも彼女の喜びそうなレストランを見つけたり。でも40代になってからそういうのが面倒に
なったんです。男同士だと野宿で酒盛りをしてもいいわけですよ。自然体でいられる男友達と過ごす方が
楽しいと思い始めたころから、女性とは疎遠になりました」
A氏は実家で母親と独身の姉と同居している。掃除も洗濯も母と姉がしてくれて、帰宅すれば食事の
用意ができている。居心地のいい家に住んでいるから、結婚する気にならないのかもしれないが、
「正直いって女性と疎遠になってから貯金が増え始めました。デートや旅行の費用も僕が全部出して
いたから、その分が貯金できているわけです。男同士だと割り勘ですからね」
A氏は給料の一部を食費として母親に渡しているが、残りは全額、自分の趣味や交際費に使える。
この年までそういう金銭感覚できたので、結婚して妻や子供を養う生活を敢えて選びたくないという。
A氏と温泉に同行する男友達に広告代理店に勤務するB氏(44歳)がいる。B氏は高身長で、
顔立ちはTOKIOの城島君に似ている。女性から告白されたことも結婚してほしいと迫られたことも
あるが、この女性と一緒に暮らしたいと思う女性は今まで1人もいなかった。趣味は温泉の他に
ゴルフと釣り。独り暮らしだが料理は魚をさばくこともできるほどの腕前で、釣りの翌日は、仲間が
酒を持ってB氏の部屋に来てB氏の魚料理に舌鼓を打つ。(>>2-10につづく)
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