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★首都ダブル厳戒 オバマ大統領来日 天皇在位20年式典
・天皇陛下在位二十年記念式典と、オバマ米大統領の初来日が続く十二日以降、警視庁は首都に
厳戒警備を敷く。検問や雑踏警戒などに当たる警察官は一日最大一万六千人。国民的なイベントと、
テロリストの最大の標的とされる要人の無事を、二十四時間態勢で支える。
「今回の警備人員は、昨年の洞爺湖サミット(北海道)での一日二万人以上よりも少ないが、二つの
イベントの舞台はいずれも都心。数には表れない厳しさ、緊張感がある」。これまで数々の大規模
警備を指揮してきた警視庁幹部は気持ちを引き締める。
大統領一行の警備は、大統領専用機が離着陸する羽田空港から首脳会談会場の首相官邸、
宿泊するホテル、米大使館、横田基地(東京都福生市など)にわたる。
警備は十月下旬に始め、同二十九日夜に横田基地近くで、作動前の筒状の発射装置を警戒中の
警察官が発見。発射装置は横田基地に向けられ、筒には金属弾が仕込まれていた。警視庁公安部は
過激派によるゲリラ未遂事件とみて調べている。
横田基地へのゲリラ事件は、九州・沖縄サミット前の二〇〇〇年七月と、米国のイラク攻撃開始前の
〇三年三月に発生。いずれも金属弾が発射され、今回のように発射を未然に防いだのは
「極めて珍しい」(公安部幹部)ことだった。
一方、十二日の天皇陛下在位二十年記念式典では、会場になる千代田区の国立劇場、皇居前広場
周辺に多くの人員を割り当てる。当日は、会場周辺で天皇制に反対する市民団体のデモが予定され、
右翼団体などとの衝突を防ぐことに力を注ぐ。
警視庁が特に神経をとがらせているのが、インターネットなどを通じて集まる不特定多数の右翼グループ。
八月十五日の終戦記念日では、靖国神社周辺での左翼市民団体のデモ行進中、数百人が警備の
すきを突いて、行進を追い掛け始め、一触即発の事態になった。
警視庁幹部は「今回はデモ行進に機動隊員が並んで警備し、不特定多数の者が接近した場合を
想定した部隊の配置を考え、訓練も行っている」と自信を示している。
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