09/10/31 23:04:34 hm4Fx216O
>>165つづき
「神聖不可侵」の規定の復活は、おのづから第二十条「信仰の自由」の規定から、
神道の除外例を要求するだらう。
キリスト教文化をしか知らぬ西欧人は、この唯一神教の宗教的非寛容の先入主を以てしか、
他の宗教を見ることができず、英国国教のイングランド教会の例を以て日本の国家神道を類推し、
のみならずあらゆる侵略主義の宗教的根拠を国家神道に妄想し、神道の非宗教的な特色性、
その習俗純化の機能等を無視し、はなはだ非宗教的な神道を中心にした日本の
シンクレティスム(諸神混淆)を理解しなかつた。
敗戦国の宗教問題にまで、無智な大斧を揮つて、その文化的伝統の根本を絶たうとした
占領軍の政治的意図は、今や明らかであるのに、日本人はこの重要な魂の問題を放置して来たのである。
三島由紀夫
「問題提起」より