09/10/30 18:37:36 hheERCWPO
あるところに、Jというおじさんが経営する牧場がありました。
J牧場の動物たちはとても賢い働き者ばかりで、その良質な毛や乳は町中の評判でした。
Jおじさんは、動物たちをとても大事にしました。
オオカミや野犬から守るための高い柵をつくり、暖かい小屋を建て、エサも充分に与えました。
でも、それは別に動物たちのことが好きだからではありません。
がめつい欲張りJおじさんは、自分が豊かになるために、その元になる動物たちを大事にしていただけなのです。
動物たちもそれは承知でした。
確かにJおじさんはひどく短く毛を刈り込むし、カラカラになるまで乳を搾ります。
それでも、柵や小屋やエサのある暮らしが良かったので、ブツクサ文句を言いながらも、暴れたりせずに大人しく暮らしていました。