09/10/26 17:31:45 8mkrBe6/0
先日、訪問させていただいたあるチョーク工場のお話を申し上げます。
創業者である社長は、昭和34年の秋に、近所の養護学校の先生から
頼まれて2人の卒業生を仮採用しました。毎日昼食のベルが鳴っても
仕事をやめない2人に、女性工員たちは「彼女たちは私たちの娘みたいな
もの。私たちが面倒みるから就職させてやってください」と懇願したそうです。そして、次の年も、また次の年も、養護学校からの採用が続きました。
ある年、とある会でお寺のご住職が、その社長の隣に座られました。
社長はご住職に質問しました。
「文字も数も読めない子どもたちです。施設にいた方がきっと
幸せなのに、なぜ満員電車に揺られながら毎日遅れもせずに来て、
一生懸命働くのでしょう?」
ご住職はこうおっしゃったそうです。
「ものやお金があれば幸せだと思いますか」。続いて、
「人間の究極の幸せは四つです。愛されること、ほめられること、
役に立つこと、必要とされること。働くことによって愛以外の三つの
幸せが得られるのです」
「その愛も一生懸命働くことによって得られるものだと思う」、これは
社長の実体験を踏まえた感想です。
このチョーク工場は、従業員のうち7割が「障がい」という「試練」を
与えられた、いわば「チャレンジド」の方々によって構成されていますが、
粉の飛びにくい、いわゆるダストレスチョークでは、全国的に有名な
リーディングカンパニーになっているそうです。障がいを持った方たちも、
あるいは高齢者も、難病の患者さんも、人間は、人に評価され、感謝され、
必要とされてこそ幸せを感じるということを、この逸話は物語っているの
ではないでしょうか。