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県は問題を隠すな ／静岡
「またか」と怒りを覚えた。県が１９日、複合文化施設「グランシップ」の外壁の
一部がはがれ落ちていた問題を明らかにした。５年前から続き、４０件目だという。
過去には重さ５キロの石が落ちたことがあったというのに、これまで利用者の
県民には知らせていなかった。
静岡空港周辺の立ち木を所有者に無断で伐採したのを数カ月公表せず、
県幹部が報道の指摘で頭を下げたばかりなのに。残念でならない。
県は落下物の安全対策に計３億６３００万円の税金を費やした。ところが
予算の名目は「観光施設整備事業」で、外壁が危ないことをみじんも
感じることができない。県は県議会で細かい内訳を伝えなかったというが、
本来の目的が隠されたまま数億円の金が出た現状は、議会側も深刻な問題と受け止めなければならない。
明らかにすべき問題がないかを洗う「調査本部」を作ってはどうか。
「これ以上はない」と出直すきっかけにすればいい。
情報公開に積極的な川勝平太知事に、
意気込みを感じとれる行動を期待したい。【竹地広憲】
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