09/10/22 12:15:53 0
・日本車と韓国車のどちらにするか、デービッド・ベイドニーさん(46)には簡単な選択だった。
韓国・現代自動車は購入の際に現金3500ドル(約31万8000円)を還元してくれた。赤字の
トヨタ自動車には、まねのできない値引きだった。
「トヨタの販売店に立ち寄ってカムリにも乗った。でも値段は現代で買った車よりも4500ドルも
高かった」。ベイドニーさんはニューヨークに住むグラフィックデザイナー。結局「一番良い条件を
出してきた」現代のエラントラを購入した。
為替相場では、円が過去2年の間に、ドルやユーロ、ウォンなど主要16通貨すべてに対し上昇。
トヨタの利益は圧迫され、値下げ余地は乏しくなった。一方、ウォンはその間、ドルに対して22%下落。
現代は値引き戦略が可能になり、米市場でのシェアは約2倍に膨らんだ。
現代は、09年4~6月期(第2四半期)で8120億ウォン(約624億円)という記録的な収益を計上した。
一方、同時期で778億円の損失を記録したトヨタは、2期連続での赤字となる見通し。過去2年間で
急激に進んだ円高ウォン安が、両者の明暗を分けた形だ。
現代は、ウォンの対ドルレートの低さを生かし、米国市場で大幅値下げや多額の販売奨励金支給を実施。
米国や日本のメーカーの購買者を取り込み、09年1~9月期にかけて、シェアを1.3%から4.4%に
伸ばした。トヨタは17%のシェアを維持しているが、円が16の主要通貨のすべてに対して値上がり
するなか、十分な販売促進策を打ち出せず、収益は落ち込んでいる。
日韓輸出企業の明暗は、そのまま両国の景気回復のペースに反映されることになった。韓国の
国内総生産(GDP)は、第2四半期で2.6%上昇し、03年以来最大の増加率を記録。0.6%の
成長にとどまった日本経済は、戦後最悪のリセッション(景気後退)からいまだ抜け出せずにいる。
韓国総合株価指数も年初来48%上昇し、東証株価指数(TOPIX)の約7倍となる上昇率を記録している。
(>>2-10につづく)
URLリンク(sankei.jp.msn.com)