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富山県内の高校で、学業優先のため原則禁止している生徒のアルバイトを許可するケースが増えている。
富山新聞社の調べでは58校中、今年は少なくとも21校が許可し、うち9校で昨年1年間の件数を上回っている。
長引く不況で「父が自宅待機を命じられ授業料が払えない」「進学費用をためる」などの経済的事情を訴える生徒も多く、
認めざるを得ない格好だ。
中央農業高の千代佐敏生徒指導主事は、「ついこの間までは『社会勉強のため』との理由がほとんどだった。
今は家計を助けるなど切実な理由が目立つ」と話す。全校生徒約260人の同校では毎年30件程の許可申請が出るが、
今年は年賀状配達などで申請が増える冬休みを前に、19日までで約40件と例年を上回った。
同校では景気の悪化を受け、より柔軟に申請に応じるようになっている。
約830人の生徒を擁する龍谷富山高では夏・冬休みのほか、家計の事情で授業料を払えない生徒に
「特別アルバイト」として学期中も必要に応じて認める体制を整えている。しかし例年約60人のアルバイト従事者が、
今年はこの日までに66人で、まだ増え続ける様子を見せる。
アルバイト生徒が例年約50人の高岡向陵高でも3割増しとなる見通しだ。
県教委では生徒の経済的不安を取り除くため、他と併用できる新たな奨学金を
「特別緊急採用による奨学金貸与制度」に基づき、このほど設け、周知に努めている。
本来なら学業や余暇に充てる時間を割かれながらも、前向きに仕事に取り組む生徒も多く、
中央農業高の生徒らは「お金の大切さが身に染みた」「あいさつや時間厳守の大切さなど、
社会人としての資質が磨ける」などと、けなげに汗を流す。
呉西地区の私立高校教諭の1人は「厳しい状況だが、人間的に自分を磨く機会ととらえ、
力強く道を切り開いてほしい」と生徒らにエールを送った。
家計助ける、進学に 高校生アルバイト増加
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