09/10/16 18:03:59 0
・婚姻届を出すには、姓を夫婦どちらかのものにそろえなければならない。いまの民法はそう定めている。
姓を変える妻か夫は、もとの姓で積み重ねてきた仕事の実績や人間関係のリセットを迫られる。
特に働く女性には抵抗感を抱く人が少なくあるまい。
現実にほとんどの場合、妻が夫の姓に変える。それがいやで事実婚で通そうとすれば、相続などで
不利益をこうむることにもなる。
それ以上に、人格の象徴である名前を強制的に変えることは憲法の「個人の尊重」の原則からも問題だ。
そこで希望する夫婦に限って結婚前の姓を選べるようにする。それが選択的夫婦別姓だ。民主党などは
このための民法改正案を提出してきた。鳩山政権発足後、千葉景子法相は来年の通常国会にも法案を
出すと述べた。
世界を見回せば、夫婦の姓の統一を強制している国は少ない。選択的別姓を含む女性差別撤廃条約を
日本が批准して四半世紀がたつが、先進国でまだ採用していないのは日本ぐらいだ。
江戸時代の農民や町民にはそもそも名字が許されなかった。夫婦同姓が制度化されたのは明治に作られた
旧民法からで、1世紀余りのことだ。
女性の社会進出が進み、夫婦や家族の在り方も多様化している。3年前の内閣府の世論調査では、
結婚で姓が変わることを「不便」と感じると答えた人は46%と過去最高になった。
選択的夫婦別姓への改正を法制審議会が答申したのは13年前。以来、導入を阻んできた反対論は
次のようなものだ。夫婦が同じ姓を名乗るのは日本の伝統であり、文化だ。夫婦別姓では家庭のきずなが
崩壊する。なにより子どもが混乱し、教育上よくない。
朝日新聞が今週行った世論調査では賛成48%、反対41%とほぼ二分している。長く続いた制度を
変える不安や抵抗感はあるだろう。一体感のある家庭が、子どもの成長にとってよい環境だという主張も
うなずける。(>>2-10につづく)
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