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ひきこもりを克服するために三種町の診療所で暮らしている3人の若者が17日、プロのバンドと
ライブで共演する。様々な事情で、すがるように秋田に来た。新たな一歩を踏み出す自信に
つなげたいと、ステージに上がる。(伊藤耕平)
「頭で考えてから入ったんでは遅いぞ」「タイミングがわからなくなったら、オレの方さ見れ」。
9月30日、由利本荘市内のスタジオ。3人の若者が、同市を拠点に活動するプロバンド「BRONZE」
(ブロンズ)のメンバーから助言を受けながら約4時間、和太鼓の練習に励んだ。彼らは17日、
横手市でのライブで共演する。
3人は栃木県小山市出身の中河原潤さん(20)、東京都世田谷区出身の村井英司さん(21)、
東京都練馬区出身の佐久間玲奈さん(23)。不登校やひきこもりの若者のサポートなどをしている
三種町森岳の精神科診療所「長信田(なが・し・だ)の森」の寮で暮らしている。
診療所を訪れた経緯は、さまざまだ。
中河原さんは中学校に入ってほどなく、「なんとなく」学校を休みがちになった。ある日の外出中、
通りがかりの女性に「キモい」と言われた。人が怖くて、外に出られなくなった。カーテンを閉め、自室に
閉じこもる日々。
「何で普通にできないんだ」。自分を責めてパニックになり、両親に手をあげたこともあった。
16歳で同診療所へ。当時のことを中河原さんは「他人の目を気にして『自分』がなかった。
だから耐えられなかったんだと思う」。臨床心理士の水野京子さんは「心に壁を作って、他人を拒絶していた」と
振り返る。
村井さんは中学3年のとき、ラグビー部の主将になった。前年は関東大会に出場したチームだったが、
この年は勝てなかった。主将として悩むうち、「他人の視線が異常に気になるようになった」。
教室のどこかで誰かの笑い声がすれば、「オレのことを笑っているに違いない」。そんな強迫観念にかられた。
高校卒業後、近所のコンビニにも行けなくなった。
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