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1707年に起きた富士山の宝永噴火は、噴煙の高さが約20キロ・メートルに達し、
最大級の激しさをもつプリニー式の爆発だったことが、静岡大が古文書の記録を基に再現した
コンピューター画像で明らかになった。
これまでの地質学的な推定では、噴煙の高さが約15キロ・メートルで、
1段階下の「準プリニー式」噴火だと考えられていた。
神奈川県小田原市で開催中の日本火山学会で10日、発表された。
静岡大防災総合センターの小山真人教授らは、記述の信頼性が高い山梨県市川三郷町、
長野県下條村、名古屋市の古文書を選び、伝えられている噴煙の様子を分析した。これを、
各地点から富士山の方角を見た立体画像に上書きした。
この3地点は、地形の影響で富士山が見えず、噴煙は最低でも8キロ・メートルに達しないと見えない。
噴煙が「天のなかばに立ち上る」(市川三郷町)などとする古文書の表現から、宝永噴火の噴煙は
高度約20キロ・メートルと判明した。
火山の噴煙は、エネルギーを短時間で解放する激しい噴火ほど高く上る。小山教授は「過去の国内の
噴火で有数の爆発だったことが確かめられた。災害予測も、見直しの必要があるかもしれない」と話している。
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