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成人向け雑誌などを回収する目的で自治体が設置している「白ポスト」が岐路に立たされている。
一般ゴミや飲食物などが捨てられるケースが目立っているほか、市民からは郵便ポストと間違って
郵便物を投函(とうかん)したという連絡も寄せられた。自治体側はニーズがある限り設置を続けたい考
えだが、市民への注意喚起などで認知度が高まればさらにゴミなどが増える可能性もあり、
頭を悩ませている。(小池勇喜)
白ポストは県内では水戸市や土浦市などが設置している。水戸市によると1963年、兵庫県
尼崎市で「青少年には読ませたくない雑誌」を回収するため、ドラム缶を白く塗って街角に
置いたのが始まり。その後全国的に広がった。
水戸市では68年、市内2か所に設置した後、順次増設し、現在は、JR水戸駅前やJR赤塚駅前、
三の丸の中央郵便局前などの計9か所に設置している。投函物は1か月に一度、青少年の
登下校時間などを避け、市職員が回収している。回収された投函物は、分類や集計を行った上で、
有害図書などは清掃工場で焼却処分している。同市の場合、表紙を含め女性の胸が露出している
ページが1ページでもあるものは有害図書と指定している。
過去5年間の投函数は年約2400点から約3300点。有害図書は投函物の約7割で、新聞やチラシ、
飲食物、ゴミなどが約3割を占める。駅周辺はゴミやチラシが捨てられるケースが多く、住宅街の
白ポストでは有害図書が多いという。同市には昨年、住民から「子どもが間違えて郵便物を白ポストに
入れてしまった」という連絡があった。
土浦市では、過去5年間の投函数は年約1500点から約2500点。数年前に白ポストの鍵が壊され、
雑誌類が持ち去られるいたずらがあったという。
水戸市生涯学習課は「定期的に発売されている有害図書が2、3か月分まとめて捨てられているなど、
処分に困った人が利用しているようだ。増設は考えていないが、1冊でも投函される限り設置を続ける」と
意義を強調する。今後は、設置場所の変更を検討するほか、市民に存在意義を正しく理解してもらう
方法も考えていく方針だ。
(2009年10月11日 読売新聞)
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