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・交通安全協会(安協)の会員離れに歯止めがかからない。10年前に8割程度だった県内の
運転免許取得者に占める入会者の割合は昨年、ついに5割を切った。
県安協によると、県内の運転免許取得者に占める会員数は、98年ごろまでは8割前後。
しかし、以降は減少を続け、02年に67・7%、05年には59・3%。昨年は49・9%にまで落ち込んだ。
警察と連携し、交通事故防止や交通マナーの啓発活動を行うのが主な仕事だ。県内には
県安協のほか、警察署の管内ごとに20の地区安協がある。幼稚園児や小学生を対象にした
「交通安全教室」を開いたり、道路の危険個所に反射材やカーブミラーの設置を行ったりするなど、
交通安全全般に関する活動をしている。県安協は職員が約200人おり、約4分の1は県警OBだ。
任意に入会したドライバーからの会費(年400円)が主な活動資金で、入会者減は活動費減に
直結する。県安協の担当者は「交通安全のための1日1円と考えれば、高くない」と入会を呼びかける。
ただ、「何のために入会するのかわからない」という声は多い。
そんな声に応えて、県安協は入会呼びかけの際の十分な説明を心がけてはいる。だが免許更新時に
勧誘するため、「込み合う窓口で活動内容や意義を十分説明するのは難しい。『地域の安全』という
大義だけではもう難しいのかもしれない」と担当者。
そこで力を入れ始めたのが「入会特典」の充実だ。
05年から始めたのが、道路地図の配布。「協賛店」を集め、入会者への各種割引サービスも開始した。
協賛店は、衣料品店や飲食店、ホテルやテーマパークなど様々な業種に及び、その数297店。
サービス内容は食事代や理髪料、衣料品の割引から、マンション賃貸料割引まで幅広い。
県安協がチャイルドシートを無料で貸し出しているほか、宇都宮中央安協のエコバッグ、鹿沼安協の
本革製免許証入れのプレゼントなど、地区安協の独自特典もある。
県安協は「本来の目的は交通安全。会員増が目的になっては本末転倒」としながらも「会員離れは
死活問題」としている。
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