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企業などから機密書類などを預かって保管する専門倉庫会社のワンビシアーカイブズ(東京都港区)は
4月から、集配車両内や書類などを保管するセンター、本社、支社の敷地内すべてを禁煙。集配車両への
ライターやたばこの持ち込みも禁止だ。野村貴彦経営企画部長は「機密書類を取り扱う業務の性質上、
火気厳禁の徹底がサービス向上につながる」と説明する。
同社は、がん保険の代理店業務も行っており、禁煙はイメージアップにつながるとの判断もあった。
インターネットの社内報で禁煙体験記を連載するなどして、社員の意識改革を図っている。
社内プログラムも
旅館再生事業で知られる星野リゾート(長野県軽井沢町)は、採用条件に非喫煙者であることを打ち出し、
16年以降、喫煙者を新規採用していない。これに先駆け、15年からは従業員を対象にした社内禁煙
プログラムを推進してきた。
当初、禁煙成功率は受講者の約3割と低かったが、治療費半額を会社が補助したことや禁煙成功者への
お祝い金(2万円)などの効果から成功率は徐々に上がっているという。19年に拠点の軽井沢地区や
山梨県のリゾート施設で従業員の非喫煙率100%を達成。他の施設も非喫煙率100%を目指している。
自身も禁煙に成功した、プログラムの初代責任者で総務部の堀井伸一さんは「禁煙プログラムは
エコリゾートを打ち出すのと同時に開始した。イメージの向上はもちろん、お客さまからの評判も良く
収益アップにもつながっている」と話している。
「健康のため」より説得性
集配車両内の全面禁煙には、ドライバーの理解が必要だ。佐川では喫煙の3分後、非喫煙者の顧客が
ドライバーの服に残っているたばこのにおいをどの程度感じるかという実験まで実施し、理解を求めた。
星野リゾートでは、社内禁煙プログラムの導入に合わせ、従業員の喫煙スペースを廃止。従業員の1人は
「健康のためという理由だと反発したかも。顧客サービスの向上に喫煙スペースは必要ないという理由には
納得できた」と振り返る。「『顧客のための禁煙』をきっかけに、たばこを止めようとする従業員も多い」と
各社の担当者。社内禁煙を推し進める企業は今後も増えそうだ。