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★「民主党リスク」に騙されるな
・東京株式市場の低空飛行が続いている。1万円から1万500円の間を行ったり来たりしていた日経平均は、
カレンダーをめくると同時に1万円を割り込んだ。2日は前日比246円安の9731円と続落、2カ月半ぶりの
安値となった。
一部のメディアは、藤井財務相の円高容認姿勢や亀井金融相のモラトリアム制度検討が市場を
冷やしていると分析。兜町では、「民主党政権リスクに投資家が二の足を踏んでいる」といったもっとも
らしい解説もまかり通っている。
これが正解なら、しばらくは株を買えないということになるが……。
「10月に株価が低迷するのは恒例行事。気にする必要はありません」
こう言うのは、みずほ証券エクイティストラテジストの瀬川剛氏だ。
そういえば、昨年もザラ場の日経平均最安値6997円は10月27日だった。ブラックマンデーは87年
10月19日だし、エンロンなどの不正会計事件の後の安値は02年10月8日、LTCM破綻後の安値も
98年10月9日だった。
10月は株式市場にとって「魔の月」なのだ。
「10月末は米国のミューチュアルファンドが決算を迎えます。
彼らは節税対策として、9~10月にかけて損をしている銘柄を売り、損失を確定させる。
これが大きいのです。そんな時期に市場のバランスを崩すような要素まで加わると、相場はドーンと
下がります。ただし、今年は米企業の7―9月期決算が相当いいはず。大手企業の数字がそろう
10月第3週には盛り返している公算が大きい。日経平均の目先の下値は9300円とみていますが、
買うならこのタイミングでしょう」(瀬川剛氏=前出)
株価低迷は、脱官僚依存の鳩山政権を潰したい霞が関にとっても好都合。OBや御用エコノミストを
巻き込んで「民主党不況」を盛り上げようと手ぐすね引いているが、投資家は惑わされてはダメだ。
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