09/09/27 00:23:58 wuF9Tmo90
オールコックが見た江戸城
大君(タイクーン)の城をとり巻くひろい濠と濠のあいだいったいにある大名(ダイミョー)の
邸宅付近にゆけば、なおさらのことである。ここは幅が五○フィート以上もあるような土手道ないし
斜堤のあるひろびろとした場所であって、一方の側には、大名(ダイミョー)や政府の高官連の
邸宅の外側の建て物や大きくてどっしりした門が建ち並んでおり、その反対側には、いくつかの
支流が流れこんでいる大きなふかい濠がある。
……濠の堤は、斜堤の役をする土手道と同じように、道路から五○フィートあまり下の水面まで、
傾斜をなしている。その一部はしっかりした城壁で、他の部分は芝生におおわれている。
……稜堡・塁壁・濠というこの三重の線は、一見強固でほとんど難攻不落のようだが、これらは
砲撃にたいする防御にかんして、築城家が第一に考えるべきさまざまな原則のあるものを知らぬまま
に建造されたことは、明らかだ。しかし、奇妙なことには、防備のためにこのような多額の費用を
かけて築造されたことが明白であるにもかかわらず、官庁街には一門の砲も見うけられない。
「【天守閣】日本の城と世界の城【城郭都市】」スレより
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