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ドイツの世界的建築家ブルーノ・タウトが来日したのは1933年(昭和8)。
京都の桂離宮に案内された彼は、大きな衝撃をうけ、
「実に涙ぐましいまでに美しい」と書いている。
その後、日光東照宮にも行ったが
そこでは感銘を受けなかった。
タウトは、伊勢神宮と桂離宮を「天皇趣味」と呼んで、
日本建築の頂点とし
対極に「将軍趣味」の日光東照宮をおいた。
「日光の大がかりな社寺の如きものなら世界にも沢山ある。
それが桂離宮となるとまるで違ってくる。
それは世界にも類例なきものである」
「純真な形式、清新な材料、簡素の極致に達した明朗開豁な構造、
これこそ伊勢神宮が日本人に対し、
また我々に対して顕示するところのものである」
「原始日本の文化は、伊勢神宮においてその極地に達した。
まことに伊勢神宮は絶対に日本的なものであり、日本において
さえこれ以上日本的なものはどこにもない。
ここに在るところのものは、真正の建築であって、たんなる
工学技師の手になる建造物ではない」