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大阪城の堀に、北米原産のブルーギルやブラックバスが大量に生息していることが、
追手門学院(大阪府茨木市)の研究者の調査で確認された。
人為的に放された外来魚が、天敵のいない閉鎖水域で大繁殖したとみられる。各地の
城の堀で同様の問題が起きており、研究者らは「堀は『外来魚天国』。生態系を損なう
恐れがあり、対処が必要では」と指摘する。
同学院中高の元校長で、ハゼ科の魚類を研究する亀井哲夫さんらのグループが2006~
07年の間、約20回にわたり、大阪城の四つの堀で、地引き網や刺し網などで捕獲調査を
実施。魚類や甲殻類など14種518匹を確認した。うちブルーギルが280匹、ブラック
バス(オオクチバス)が36匹いた。結果は今春報告書にまとめ、堀を管理する大阪市にも
伝えた。
亀井さんは1988~89年にも、投網で小規模な調査を行ったことがあり、そのときに
いた在来魚のモツゴが今回の調査ではかからず、フナやハゼ科のウキゴリも減っていた。
亀井さんは「外来魚に食い尽くされた可能性がある。ここまで増えているとは」と驚く。
同市は、「将来的に調査が必要だとは考えているが、財政難でもあり、すぐにというわけ
には」とする。
世界遺産の姫路城(兵庫県姫路市)の外堀でもブルーギルが確認されている。国の特別史跡・
五稜郭(北海道函館市)の堀では、函館市などが2004年から、電気ショックを与えて魚を
気絶させ、外来魚だけを捕獲する対策を実施しているという。
外来魚の生態に詳しい滋賀県立琵琶湖博物館の桑原雅之学芸員は「元は釣り人が放したの
だろう。在来の小魚が外来魚に食べられて少なくなると、動物プランクトンが増えすぎて、
水質悪化を招く可能性もある」と話す。
読売新聞 2009年9月12日15時39分
URLリンク(www.yomiuri.co.jp)
▽外来魚が大量に生息していることが分かった大阪城の堀(画像)
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▽捕獲されたブルーギル(画像)
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▽捕獲されたブラックバス(画像)
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