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ただ、エンジンが増えるとシステムが複雑化し、一般に不具合が起きやすくなる。H2Bの計算上の信頼度は、
H2Aよりわずかに低い。JAXA幹部は「実質的には同等で不安はない」というが、油断はできない。
国産大型機は初代の「H2」で平成11年、主エンジンの燃料ポンプが破損。後継のH2Aは15年、
側面にある補助ロケットの噴射口に想定外の穴が開き、いずれも打ち上げに失敗した。
3代目のH2Bは、この2つの事故の防止策を取り入れており、国産大型機の集大成といえる。
開発陣にとっては10年越しの雪辱戦だ。幹部は「過去の失敗と反省から、努力してここまできた。
何とか成功させたい」と意気込む。
ISSに食料や機材を運ぶHTVは日本初の無人宇宙船で、今回が初仕事。シャトルは来年に引退が予定されており、
その後の輸送手段のひとつとして重要な役割を負う。ISSでは滞在飛行士が今年から6人に倍増し、
物資需要が増えている。日本はHTVを27年まで毎年1機ずつ、計7回打ち上げる国際的な義務があり、責任は重い。
打ち上げ時刻はISSが日本上空を通過する午前2時4分。夜間の発射は中型ロケットM5による
火星探査機「のぞみ」(10年)以来で、大型機は初めて。国際的な注目度は高く、
米航空宇宙局(NASA)の幹部や海外メディアも現地入りして打ち上げを見守る。(長内洋介)(おわり)