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東京医科大茨城医療センター(阿見町中央3丁目)による診療報酬の不正請求に関与したとして
大学側が処分した職員の中に、保護されるべき内部告発者2人が含まれていた。
同大は不正請求を命じた松岡健・前センター長に、職員が何も逆らえないワンマン体質があったと
認めながら、2人を停職3カ月の重い処分にした。今後、不正が生じたときの自浄意欲を
減退させかねない処分で、同大の体質に疑問が残る。(長田寿夫)
同大は4日、中野徹・常務理事、新任の松崎靖司・茨城医療センター長らが、同センターで記者会見し、
不正請求の経過や処分内容を説明した。内部告発をした職員は懲戒解雇された松岡健・前センター長に
次ぐ重い処分だった=表。
同大の説明によると、08年4月以降、架空の職員名を使うなどして計1億1870万円の診療報酬を
不正請求していた。架空の職員名を使う際、松岡氏は「この7人でやれ」と職員に命令。数字を作れと
命じられた技師長が「無理だ」と言うと、「がんばれ」「もう少しがんばれ」などと強制していたという。
同大は松岡氏の不正への関与の程度を、「現場の反対をよそに主導的役割を果たした」と判断した。
不正が生じた背景については、「意に沿わない職員に対し激しい口調での罵倒(ば・とう)や、休日や深夜でも
職員宅に執拗(しつ・よう)に電話」「会議の場で職員をつるし上げ」といった松岡氏の言動を説明した上で、
センター内に「逆らえない状態、反対しても無駄という空気」があったと認めた。
にもかかわらず、内部告発者2人に重い処分を下した理由について、同大は「強要があったとしても、
職員らが不正に加担したことは事実」と指摘。不正を「厳命」してくる松岡氏に対し、「職員は理を尽くして説得を
続けたり、断固拒否したりすることをしなかった」と、コンプライアンス(法令順守)に関し高いハードルを要求した。
同センターが、診療報酬請求が不適切だったと7月に公表した際、松岡氏は朝日新聞の取材に「職員の
計算間違いや勘違い」と不正を否定した。同大にも同様の説明をしていたが、その後は「部下が勝手にやったことで、
私は全く知らない」などと、同大の聴取に答えているという。
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