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富士河口湖町内の民宿に宿泊した女子中高生や女子大学生が夜間、何者かに睡眠薬を投与され
現金を盗まれる事件が今年５月以降、相次いでいることが３日、捜査関係者への取材で
分かった。現場となった民宿は数件。一時昏睡（こんすい）状態に陥って病院で手当てを
受けた女子生徒もおり、少なくとも５人の体から睡眠薬の成分が検出されている。
睡眠薬をどうやって投与されたかは不明だという。盗まれた現金の額は計数万円で、
富士吉田署は窃盗事件として調べるとともに、宿泊施設にチラシを配布して施錠を徹底するよう呼び掛けている。
捜査関係者によると、被害に遭ったのは長野県や神奈川県など県外の中学から
大学までの女子生徒。ゴールデンウイークや夏休みを利用して、部活動やサークルの
合宿で同町を訪れていた。５～８月にかけて数軒の民宿で少なくとも５件の被害が確認された。
被害者が朝になっても目覚めないため、引率の教師が病院に連れて行ったところ、
尿から睡眠薬の成分が検出されるなどして被害が分かった。財布などが盗まれていた。
被害に遭った民宿は、数人が一緒の部屋に寝泊まりするタイプで、いずれのケースも
数人のうちの一人に睡眠薬が投与されていた。女子生徒に被害に遭った記憶は
ほとんどなかったという。被害者は病院で手当てを受けた後、回復して帰宅した。
同署は複数の民宿で被害が出ていることから、何者かが夜間、民宿に侵入して、
何らかの方法で睡眠薬を投与した可能性が高いとみている。周辺で不審者の目撃情報がないか調べている。
宿泊客が悪質な被害に遭っていることについて、同町内で民宿を経営する男性（６６）は
「事件が相次ぎ不安だ。夜だけでなく日中からきちんと戸締まりをするように気を付けたい」と話した。
河口湖があり冷涼な気候の富士河口湖町には、県内外から多くの生徒や学生が
夏季合宿などで訪れている。同町観光課の担当者は「風評被害も怖いので、
警察と連携して、防犯パトロールに力を入れていきたい」としている。
*+*+ 山梨日日新聞 2009/09/04[06:02] +*+*