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わざわざ東京1区に出たのは「新潟の有権者はテレビや新聞を見ただけで満足する人が多く、
耳を傾けてくれない」。ホームページやニコニコ動画に自身の主張をアップし、
“IT戦”を中心に主張を展開しており、立候補地は東京がふさわしいと判断した。
都内や新潟県内で郵便局に勤めていた前田氏だが、「小泉郵政改悪で、お客さんへの
サービスよりも利益優先になった仕事場に嫌気がさし」、2005年に退職。その後は無職で独身。
「ハローワークでは、普通に結婚して子供をつくれるような職は見つからない。
雇用情勢が良くなる展望も見えない」。自ら格差社会に苦しむ中で「いてもたってもいられなくなって出馬した」という。
スローガンは「合衆国日本!」。道州制を意識しているかに見えるが「単純にアメリカ合衆国のように自由、
人権、独立をアピールした。(架空の大国が戦うロボットアニメ)『コードギアス』を参考にした」と語る。
政策の中にはアニメーターの所得向上や、若手アイドルが活躍したイベントスペースがあった
秋葉原の石丸電気SOFT1(今年5月閉店)の代替施設を国費で借り上げる案も盛り込んでいた。
だが、供託金没収で、すべてが水の泡に…。前田氏は「今は日暮里のホテルにいますが、
これから職探しになるかな。もう選挙は難しいかもしれないが、こんな公約を掲げた人がいたと後々、
伝わればいい。後悔していません」と晴々とした口調で語った。(おわり)