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自民党が歴史的な大敗を喫した投開票から一夜明けた三十一日、川崎のさまざまな現場では、
“民主政権”への期待と不安が交錯した。
＜工場経営者＞
中原区等々力で町工場を経営する堀端明雄さん（６３）は、民主大勝に驚きながらも「政権
が代わっていきなり受注が増えると思っていないが、救ってくれると期待したい」と話した。
＜主婦＞
川崎区の主婦斎藤典子さん（３９）は「マニフェストにある子育て支援は助かるけど、ホント
に実現できるのかしら」と期待も抑え気味。
＜農家＞
多摩区長沢の農家関口鐘雪さん（７８）は「民主党の戸別所得補償制度は地方の農家にはいい
が、都市農業には関係ない。今後、近郊農家が苦しむ相続税負担の軽減に取り組んでほしい」
と注文した。
＜市役所＞
一方、市役所では、自公政権の経済対策事業の一環で大規模プロジェクトにかかわる市職員
から「民主党の言うばらまきや無駄遣いのたぐいではないと思っているが、新政権がどう判断
するか…」と見直しを危惧（きぐ）する声も。別の幹部職員も、自治体の権利拡大に期待を
寄せながら「政府と官僚の駆け引きが激しくなると、中央省庁から情報を取りにくくなるかも」
と漏らした。
＜教育現場＞
教育現場では、市内の県立高校男性教諭（５６）は「民主党の公務員削減策で、教員の労働環境
はさらに厳しくなるのではないか」との不安も。
＜在日韓国人＞
また、民主党政権では永住外国人の地方参政権への流れが進むともみられ、川崎区の在日韓国人
二世の金一男さん（６４）は「地方政治に参加させてもらい、地域の問題にかかわっていきたい。
民主党には大いに期待している」と話していた。
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