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宇宙空間のように体が回転し天地が常に入れ替わる状態では、
頼りにならなくなった視覚の機能を補うかのように、
聴覚をつかさどる脳の領域が鋭敏になるとの研究を自然科学研究機構生理学研究所
(愛知県岡崎市)の柿木隆介教授らがまとめた。ドイツの脳科学専門誌に27日までに発表した。
研究チームは「人が感覚のバランスを取りながら宇宙空間に適応しようとすることを示している。
宇宙の無重力状態で、人の感覚がどう変化するかを知る手掛かりになる」としている。
柿木教授らは、国際宇宙ステーション「きぼう」船内のコンピューターグラフィックス(CG)画像を利用。
目の前がくるくる回る画像や、床と天井が縦方向に回転する画像を被験者に見せ、
無重力状態にいるかのような感覚を体験させた。
静止画像を見た場合と比較したところ、音に反応する脳の聴覚野の反応が最大20%増大することを確認した。
実際に聴力が高まるかどうかは確かめていない。(共同
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