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ナチス・ドイツがポーランドに侵攻した第二次世界大戦開戦から9月1日で70年を迎える。
開戦地の一つ、北部グダニスクでは同日、メルケル独首相やプーチン露首相らが出席して記念式典が
開かれる。しかし、ポーランドでは「開戦のいきさつをめぐりロシアが歴史を歪曲(わいきょく)している」と
反発が高まり、両国関係が悪化しかねない様相となっている。
ロシア国営テレビは今月、開戦直前に締結されたドイツとソ連の不可侵条約に焦点をあてた特別
ドキュメンタリー番組「秘密議定書の秘密」を放映。内容は、ポーランドが同条約締結の数年前にドイツと
軍事協力などに関する秘密協定を結んでいたことを指摘し、具体的な根拠を示さないまま開戦責任が
ポーランドにあるとの印象を与えるものだった。
これらは不可侵条約の秘密議定書に基づき独ソがポーランドなどを分割占領した史実に反しており、
侵略された側のポーランドのメディアはこぞって批判を展開。ロシアでは6月にも同様の趣旨のテレビ番組が
放映され、モスクワのポーランド大使館が「歴史の改ざんだ」と抗議したが、ロシア外務省は「テレビ局の
番組内容にまで介入できない」と無視した経緯がある。
ポーランドのトゥスク首相は25日、「他国のメディア報道にコメントする立場にない」と語りながらも、「誰が
被害者か明らかだ。過去の事実に背を向け未来の関係を築くことはできない」と不快感をあらわにした。
開戦直後の39年10月、ポーランド東部で2万人以上のポーランド人が行方不明となり、翌年、虐殺された
「カチンの森事件」も両国間の大きな懸念だ。旧ソ連は90年になってソ連軍による虐殺だったと公式に認めた。
しかしロシアは、ポーランド侵攻はナチスに対する防衛という立場から「戦争責任はない」との主張は変えて
いない。02年に大統領として訪れて以来、2度目の来訪となるプーチン首相が、どんな発言をするかも注目される。
毎日jp 2009年8月29日 21時9分 更新:8月29日 21時58分
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