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終盤を迎えた衆院選で、岐阜県の一部の自民党陣営が「比例は民主でもどこでもいいので、
小選挙区だけは自民に」と訴え始めた。接戦が伝わる中、なりふり構わぬ生き残り作戦だが、
これまで「比例は公明、小選挙区は自民」を合言葉に協力してきた公明党はカンカン。
連携解消も辞さない構えだ。
同県多治見市で23日夜にあった自民前職、古屋圭司さん(岐阜5区)の個人演説会。
地元県議は「民主候補は比例で絶対に受かる。こっちは無理」と厳しい情勢を説明し、
「比例は民主でもいいから、小選挙区は古屋に」と呼び掛けた。
岐阜2区の自民前職、棚橋泰文さんの選対幹部も個人演説会で「比例はどこでもいいが、
小選挙区は棚橋に」。陣営の方針として小選挙区の一点集中を決めており、地元市議は
「もう『比例は公明』なんて言ってる余裕はない」と漏らす。
連立を組む自公は岐阜県で、比例重視の公明が小選挙区で自民候補を支援する代わりに、
比例選では自民が公明の集票に協力してきた。今回も、公明は県内の5小選挙区の
自民候補全員を推薦している。
連携を軽視するかのような動きに、公明県本部の幹部は「公明の協力を当然と考えて
もらっては困る。いざとなれば、うちは(自民への協力を)ストップするだけだ」と憤りを
隠さない。
公明は県内の5選挙区に各2万-3万票とされる堅い組織票を持ち、その動向は勝敗に
大きく影響する。幹部は「候補者自ら『比例は公明』と言ってもらわないと、話にならない」
と自民陣営へのけん制を強めている。
▽中日新聞
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