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山口二郎は井堀利弘の本を読んだの?
井堀利宏著 『「歳出の無駄」の研究』
URLリンク(yaplog.jp)
まず著者は、無駄を2種類の無駄に分類する。
一つは「絶対的無駄」、2つ目は「相対的な無駄」である。
「絶対的無駄」とは、誰が見ても無駄と感じるもので、過剰な公務員の
福利厚生費用や、民間給与を超える公務員の給与上乗せ分、そして諫早湾
の干拓のように地域住民の役に立たない公共事業などがあたる。
一方「相対的な無駄」とは、公共サービスとして受益者にはメリットは
あるものの、そのサービスを行うためのコストの方が大きい場合に、
そのコストからメリットを引いた部分が無駄として考えることができる。
この例としては、裕福な高齢者へ公的年金を給付するとか、薬漬けと
言われるような不必要なまでの薬を病人に与えているようなケースである。
絶対的な無駄をなくしても(不当な利益を得ている人以外は)誰も文句を
言う人はいないが、著者の推定では、国・地方合わせてもせいぜい
4~6兆円で、実際に削減できるのはそのうち3~4兆円とのこと。
この額は、これまで言われてきた額の1/10にも満たない。
一方、相対的な無駄は15~24兆円と推定しているが、受益者がいる以上、
この無駄の削除には痛みが伴うため、簡単には削減できない。
削減実行には時間がかかるのは明らかなので、中長期的な視点で削減して
いかざるをえないという結論である。