09/08/24 12:21:53 0
・「民主300議席」の大見出しが新聞各紙に躍っている。投票日の1週間以上も前から結果を
決めつけられるのは、有権者にとって興ざめも甚だしいが、自民党への逆風の強さは
想像以上だ。小紙は終盤情勢を調査しており、精査して結果をお知らせする。
▼一昔以上も前は、たいていの候補者が、新聞の選挙情勢記事で「有利な戦い」とおだてられるより、
「当落線上」や「あと一歩」と厳しめに書かれる方を好んだ。後援会組織が引き締まり、同情票も
見込めたからだ。
▼昭和が終わり、衆院選に小選挙区制が導入されると、選挙で「義理と人情」と資金力が大きくモノを
いった時代は終わった。今は、マニフェスト(政権公約)が流行しているが、それは建前で、時代の
空気が勝敗を大きく左右している。民主党という勝ち馬に乗ろうとする「バンドワゴン効果」の
凄(すさ)まじさは、マニフェストの優劣だけでは、説明できないからだ。
▼バンドワゴンとは、パレードの先頭の楽隊車のこと。4年前の「郵政民営化」選挙もバンドワゴン
効果で、自民党が304議席を獲得した。今回はそのまったく逆の突風が吹いており、加速度
さえついている。
▼保守政治家を自任する麻生太郎首相が、靖国神社を参拝しなかったのも民主圧勝の流れに拍車を
かけている。鳩山楽団のかなでる「政権交代」のサウンドも有権者の耳に心地よく響いている。
ただし、バラマキを主旋律とする鳩山楽団が、行列に参加した国民を安全で豊かな目的地に導いて
くれるかはわからない。
▼もう勝負がついているから、と棄権するのは、未来の政治を他人に白紙委任するのに等しい。
各党の政策や候補者を可能な限り吟味し、自分の頭で考え、渾身(こんしん)の一票を投じて
いただきたい。
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