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【赤旗】薄い壁で仕切った2畳半の部屋 生活保護費を天引き
悪質“宿泊所”と交渉 「派遣村」実行委
URLリンク(www.jcp.or.jp)
「年越し派遣村」実行委員会(湯浅誠村長)は二十一日、「春の相談村」(四月
八―九日)で相談を受けた六十代男性とともに、生活保護費のほとんどを天引きし
ている千葉市内の「無料低額宿泊所」を訪れ、男性の所持品や印鑑、預金通帳と保
護費の返還を求めました。
宿泊所は、F・I・S稲毛や特定非営利活動法人(NPO法人)厚銀舎などが運
営。男性の生活保護費月額約十二万円のうち、施設使用料四万五千円、食費・運営
費四万五千円、冷暖房費三千円を徴収していました。
男性が入所したのは、風呂トイレ共同の薄い壁で仕切られた二畳半の部屋。炊事、
掃除などは入所者自身で行っていたといいます。
保護費は、事業者が管理する男性名義の千葉銀行口座に振り込まれ、入居費が天
引きされていました。男性は預金通帳を見たことがなく、千葉銀行稲毛支店に問い
合わせたところ、区役所から本人確認なしで口座開設するよう要請を受けていたこ
とが明らかになりました。
この日の返還請求で事業者は印鑑と現金二千三百円のみを返し、「あとは処分し
た」と説明しました。
二〇〇六年十一月に東京都台東区で声をかけられ宿泊所に連れてこられたという
男性は、「何もできない生活で苦痛だった。不満を言った人は、強制退去、生活保
護廃止にされた。このままここで死ぬのかと思っていた」と述べました。