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“放送禁止用語”を手当たり次第に婦人用自転車のサドルに落書きしていたホームレスが13日、警視庁尾久署に器物損壊の疑いで逮捕された。
被害は5月下旬以降約70件にものぼるが、小さな子どもを連れた母親から「汚いから近寄っちゃだめ」などと何度も言われたことから、“リベンジ”で落書きを始めたというのだが…。
逮捕されたのは住所不定の無職、新村正三郎容疑者(63)。逮捕容疑は7月27日朝、荒川区東尾久のアパート駐輪場で、
住人の女性が止めていた婦人用の自転車のサドルにみだらな言葉をマジックで落書きしたというもの。
新村容疑者は容疑を認め、「ほかにもやった」と供述している。
同署によると、新村容疑者は台東区や荒川区内の公園を転々とするホームレス。コトの始まりは小さな子を持つ母親の何気ない一言だった。
「以前、公園で転んだ子供に手を差し伸べたら、母親が子供に『そばに行ってはだめよ』と言っているのが聞こえ、腹が立った」と供述。
「ただこれは1回ではなくて、ほかにも同じような内容のことを何度も言われていたようだ」と捜査幹部。
「汚いから近寄ってはだめよ」「そんな人のそばに行かないの!」…。汚い格好をした不審人物がいれば、小さな子を持つ親としてはごく当然の反応だが、
新村容疑者は今年4~5月にホームレスになったようで、その直後からこうした言葉を浴びせられるようになったらしい。
侮辱されたと感じた新村容疑者は、逆に小さな子を持つ母親への“復讐(ふくしゅう)”に燃え、自転車のサドルにみだらな言葉の落書きを始める。
駐輪場や住宅の前に止めてある自転車など手当たり次第。ターゲットは大半が「子乗せ」がついている自転車だ。
油性マジックで書いていった言葉は「お〇〇〇大好き」。ほかにも「女性器を表すようなひわいな言葉ばかり二言三言は書かれていた」(捜査幹部)とか。
結局は目撃証言や防犯カメラの映像から浮上し逮捕されたのだが、「いくら侮辱されたと感じたとしてもやっていいことと悪いことがある。
はじめは侮辱し返すことから始まったのが、続けるうちに書くこと自体が目的になっていたのでは」と捜査幹部は話している。