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台風９号の接近に伴う豪雨の影響で多くの死者を出した兵庫県佐用町の隣の上月町では、
鉄砲水に流された女子中学生が間一髪、住民らに救助された。
消防団に所属する男性（４５）は９日午後１０時半ごろ、偶然外に出た際、「助けてー」という
女の子の悲鳴を聞いた。しかし、当たりは真っ暗な上に激しく雨が降り続き、女子生徒の姿は
全く見えない。近隣住民らに呼び掛け、懐中電灯を照らしながら、声を頼りにしばらく探し歩き、
自宅から約１００メートル離れた田んぼ付近で女子生徒を発見した。
生徒は何かに必死にしがみ付いている状態で、男性らは「すぐ行くから待っとけ」と声を掛けた後、
胸まで水につかりながら何とか救助した。
生徒はすり傷などはあったものの、意識ははっきりしていたという。「大丈夫、立てるか」と尋ねると、
ほっとした表情を浮かべ、歩くこともできた。男性は「消防団員として当たり前のことをしただけ。
女の子が助かって何よりだ」と話した。
救助後、女子生徒を一時預かったという電気店経営の男性（４９）によると、女子生徒は約８キロ
離れた自宅近くから流されて来た。男性の娘と同級生といい、姿を見掛けると、安心したのか涙を
流していたという。
時事通信社 （2009/08/10-21:17）
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