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★民主政権は「旗印絞れ」 細川元首相インタビュー
1993年、初めて「非自民」政権をつくった細川護熙元首相が朝日新聞社のインタビューに応じ、
当時の内幕を明かしつつ政権交代に向けた提言を語った。民主党政権が誕生するならこれまでの
政治との断絶がその主眼であり、新政権には旗印―目標を絞って政権運営を進めるよう、
自民党には健全野党の役割を自覚するよう求めた。「政権交代政治」定着へのカギはそこにあるとの考えだ。
細川氏は98年の政界引退後は陶芸などにいそしみ、政治へのかかわりを避けてきた。
初めて詳細な問答に臨み、細川政権の経験と教訓、日本政治への期待を吐露した。
細川氏は、自民党政権の宮沢喜一氏との「首相の引き継ぎ」の内容を明かし、憲法や安全保障への
抑制した考えで共通していることを確かめ、その後も宮沢氏が折に触れ助言してくれたと語った。
だが自民党はその後、政権奪回の政争に走り、細川氏も「打倒自民党」に傾いた。
今回、政権交代があるとすれば、「自民党が健全野党になって初めて、日本の政治はいい形になる」と提唱した。
細川政権のキーパーソンだった小沢一郎氏は「権力の強さも脆(もろ)さも知っているリアリストだ」とし、
「慎重だがやるときはすぱっとやる。わがままなところもありますが」などと論評した。
突然持ち出して失敗した7%の「国民福祉税」については「内閣支持率の高さを利用しようという
大蔵省の魂胆があった。霞が関が(小沢氏を含む)与党代表者会議と一体になって攻めてきた」と証言。
ただ、民主党の「官僚支配の打破」の主張には「官僚機構を使いこなさないと政権は成り立たない。
官僚退治は愚の骨頂」と疑問を呈した。
さらに民主党政権誕生を念頭に「ひとつの内閣で何もかもいっぺんにはできない。
限られた目標と期限を明確にして、断固やるかどうかだ。民主党は大丈夫か」と注文をつけた。
細川氏はもともと二大政党制でなく「穏健な多党制」が持論で、
「大きな政党は総花的なテーマを掲げざるを得ない。それでは政治は進まない」と述べ、
民主党の提唱する衆院の比例区削減には明確に反対した。(本社コラムニスト・早野透)
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