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世界保健機関(WHO)のフクダ事務局長補代理は29日、共同通信と会見し、新型
インフルエンザの世界の感染者数について、今後2年以内に世界人口の20~40%程
度と、10億人を超える水準まで拡大する可能性があるとの見方を示した。世界の感染
者数は現時点までに15万人超が確認されている。
WHOは六月時点で既に新型インフルエンザの世界的大流行(パンデミック)を宣
言。当面は感染拡大が続くのは確実なため、今後は「重症者や死者の発生を減らせるか
どうかが最も重要だ」との認識を表明した。
多くの国で新学期を迎える九月以降に流行が一段と加速する懸念に関連し「学校閉鎖
などが適切な場合もある」と指摘。閉鎖により一時的に感染者の伸びを抑えることで地
域の医療機関の負担を軽減できるなど一定の条件がそろえば「賢明な策になり得る」と
した。
WHOのインフルエンザ対策の最高責任者を務めるフクダ氏が、新型インフルエンザ
発生後に日本の報道機関の単独会見に応じたのは初めて。
感染拡大の予想についてフクダ氏は「二十世紀に起こったパンデミックでは人口の三
分の一かそれ以上が一年で感染した」と指摘した。
また、米疾病対策センター(CDC)が、二年で同国の人口の最大40%が感染する
と推計したと報道されていることに関連し、「国や地域によって最終的な姿にはばらつ
きがあるだろうが、20%であれ40%であれ、高い比率であることに違いはない。パ
ンデミック状態の場合には、多数の人の感染が予想される」と述べた。
感染の現状については、アルゼンチン、チリなど冬のインフルエンザ流行期を迎えた
南半球と、英国、米国など真夏に入った北半球の両方の国々で「(ウイルスの)活発な
活動がみられ、今後数カ月この状況が続く」と予想した。
北半球で季節外れの夏季の感染が止まらないことについては「新型ウイルスに免疫の
ない人の割合が多いのが一因と考えられるが、季節性インフルエンザとの重要な違いで
あり注視していく」と話した。
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