09/07/29 21:11:24 0
・「お母さん、この子14歳なんですから。私はこの子とお話ししたい。さぁ、あなた、自分の症状くらい
ちゃんと自分で言いなさい」
14歳の少女に対する質問に母親がすべて答えてしまうので、母親を遮って子供に向かい合う。
少女はいやでしょうがないというように眉間にしわを寄せて私をにらみつけた。
とうとう母親がたまりかねたように再び口を開いた。「あの、子供なんですから答えられないですよ」
一向にらちがあかないので、腹部の触診を終えて検査に行っていただく事にした。
「おしっこの検査と血液検査をさせてくださいね」 少女と母親は診察室を出て行った。
ナースのYちゃんが耳打ちする。「先生、やっといた方がいいです」
私はアドバイスに従い検査室に内線電話して、緊急検査項目を一つ追加してもらった。
「でたでたでたでたでたでた!」 妊娠反応陽性。 私は肩を落とした。
「Yちゃん、本人だけ診察室に呼んでよ」
部屋に入ってきた少女の顔を見ると私はひどく気まずかった。何もしゃべらない相手にどう説明するのか?
「あのね、○○さん。生理、順調に来ていたかな? 最後はいつだったかな?」
少女はものすごくいやそうな顔をする。なんでそんなことを聞くんだ?と明らかに抗議の意味を含めてにらみつけられた。
「検査したら、妊娠しているみたいなんだけど、身に覚えある、よ、ね?胃腸が悪いんじゃなくてつわりだと思う」
「うっそ? まじ? やっば!」 少女の声を初めて聞いた。
「いずれにせよ、これから産婦人科で診てもらわなくちゃいけないんだけど、だからお母さんに話をしなくちゃ
いけないんだけど、いいかな? 私からお母さんに話をしましょうか? それとも自分でお母さんに言う?」
しばらく時間がたったが少女はまた答えない。
「とりあえず、お母さんに話をしないとね。先生から話をしていいかな?」
「勝手にすれば!!」
少女が怒ってどなった。その後、貧乏ゆすりをしていらいらして、携帯電話を取りだして何やらメールをし出す。
体は十分に大人になっても、心の成長が追いついていない。今時の子供…。(抜粋)
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