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・自民党ベテランの森喜朗(72)、海部俊樹(78)両元首相が、民主党の30代候補予定者の猛追で
苦戦を強いられている。圧倒的な知名度と実績、固い選挙地盤で当選を重ねた両氏だが、
党の支持率低下と連動して世代交代を求める声も高まっており、支持者離れの食い止めに躍起だ。
「相手陣営からいじめられているんです。『森を伐採する』と言われて…」。14回目の当選を石川2区で
目指す森氏は解散直前、地元の女性集会で嘆いた。今年は頻繁に選挙区に戻り、小会合にも細かく
顔を出して組織固めを図っている。
3月の石川県小松市長選は保守分裂選挙となり、森氏の後援会連合会長だった現職が落選。影響力の
低下が指摘された。従来の自民党支持団体は支援を約束しているが集票力の低下は否めず、陣営幹部は
「組織の引き締めにも限界がある」と危機感を隠さない。
森氏を追い上げるのは、河村たかし名古屋市長の衆院議員時代の秘書で民主党新人の田中美絵子氏(33)。
「坂の上の雲をつかむような戦いだが、個人対個人ではなく政策で勝利したい」と、民主党色を前面に打ち出し
無党派層の取り込みを図る一方、自転車で地域を回り着実に浸透している。
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