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(>>1のつづき)
ゆとり教育世代が「覇気がない」とその他世代がギャップを感じる原因の1つとして、学校で学んだ
「競争意識」に対する価値観の違いが挙げられます。我々のような「その他世代」は、学校で何事も競争が
当たり前と教えられました。
ところが、ゆとり教育がスタートすると「ゆとり=競争がない」ことが望ましいと考えられるようになり、
学校も家庭も、周囲との競争を避けるようになりました。こうした教育環境で学んだ学生は「他人と
比較される」ことを当然、嫌がります。ところが就職活動から始まり、社会人になれば他人との比較を
避けられなくなるのです。
ここで大きなギャップが生じます。1つ例をあげてみましょう。大手金融機関に勤める知人が支店に配属
されてきたゆとり教育世代に接したときの話です。彼は新入社員の頃は毎日のように先輩社員から
「同期のAに負けるな」「職場で目立つ行動をしなさい」と激を飛ばされ「はい、頑張ります」と元気よく
返事をする日々を送っていました。それが当たり前の流儀と勘違いして新入社員に同じように接したところ、
返ってきた返事は小さな声で「意味わかりません」でした。この態度に彼は「何だ!お前の態度は」と怒りが
こみ上げてきたのを耐えて、翌日に私のところへ相談にやってきました。
「俺の接し方に問題があったとは思えないのだが、まったくイマドキの奴らは何を考えているんだか。
とは言え、明日からどのように接していいのかわからなくなった」と不満をぶつけてきました。ここで私は
このように言いました。「ここは冷静になってくれ。気持ちはわかるが、そもそもお互いに大きな価値観の
ギャップがあるのだから激の飛ばし方が間違っていたんじゃないか?」
「ゆとり教育世代は何事も自分軸で考える傾向がある。他人との比較より、来年の今頃までに1人で外交に
出るようになれ……などと激を飛ばしてみたらどうだろうか?」と、ゆとり教育世代の価値観に対応する
コミュニケーションのヒントを提供してみました。(>>3-10につづく)