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世界的な和食ブームを追い風に、日本製の包丁の欧米、アジア向け輸出が伸びている。
海外の日本食レストランで働くプロの料理人らの間で、差別化を目指した「本物志向」が強まり、
伝統の職人技が生きる堺の包丁など日本製包丁の人気が高まっているためだ。
鍛冶(かじ)職の伝統工芸士、土井敬次郎さん(82)親子は連日、堺市の青木刃物製作所で
和包丁作りに追われている。
真っ赤に焼けた地金を炉から取り出し、ハンマーでたたいては熱し、またたたく作業を繰り返す。
地金の焼け具合で炉の温度まで分かる土井さんは「和包丁の刃は、顕微鏡で見るとノコギリの
ようになっていて、切れ味が良い」という。
青木刃物は2008年春、欧米や韓国向けに、1本1万~3万円の高級和包丁の輸出を始めた。
「毎月、輸出量が倍増」(青木孝浩専務)し、今や売り上げの1割が輸出向けになった。
堺市では、約1年前から海外からの注文が相次いでいる。今年に入り、堺商工会議所が堺刃物の
英語版パンフレットを作成したほか、堺市も米国で和包丁の発表会を計画するなど、産地を挙げて
輸出振興に取り組んでいる。
財務省の貿易統計によると、08年の台所用刃物の輸出額は前年比14・8%増の60億3847万円で、
04年以降、前年比2ケタ増が続いている。
すしや刺し身などヘルシーな和食の人気が世界各地で高まり、海外で日本食レストランが急増したことが
背景にある。農林水産省によると、海外の日本食レストランは2万数千店(06年11月現在)にのぼる。
回転ずしや居酒屋など外食チェーンの海外進出や現地資本の参入が相次ぎ、マグロ解体用など
水産加工会社やスーパーでも日本製包丁の需要が増えている。
※続きます。
読売新聞 2009年7月25日14時57分
URLリンク(www.yomiuri.co.jp)
▽海外の和食ブームを受け、和包丁の生産に励む土井敬次郎さん(画像)
URLリンク(www.yomiuri.co.jp)