09/07/23 12:43:14 qSpmUOAm0
北方領土問題(米国にとっての利用価値)
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一度目はヤルタ秘密協定(1945年2月のルーズベルト、チャーチル、スターリン三首脳会談)である。
ソ連の対日参戦を望んだルーズベルトは、千島列島についてのソ連の 領有権を承認し、
この約束はトルーマンにも引き継がれた。
二度目は1951年9月に署名された対日講和条約(サンフランシスコ条約)における
千島列島の範囲に関する米側の曖昧な態度である。
サンフランシスコ条約は、
「日本国は、千島列島ならびに・・・樺太の一部 およびこれに近接する諸島に対するすべての権利、
権原および請求権を放棄する」と規定している。
三度目は極めつけの歴史的事実だ。鳩山一郎の二島返還合意の実現に対し、
米国はこれに正面から待ったをかけた。その史実を孫崎氏は次のように書く。
「1956年の鳩山一郎政権時代、歯舞、色丹を手に入れることで領土問題 の解決を図ろう
としたことがある。
これに対し、同年9月7日、米国国務省は 日本に『日ソ交渉に対する米国覚書』を出している。
それによると、日本はサンフランシスコ条約で放棄した領土に対する主権を他に引き渡す権利を
持っておらず・・・仮に(ソ連と)合意すれば、米国はサンフランシスコ平和条約による一切の権利
を留保する。平和条約はチャラになる、と言っている。凄い警告である・・・」
賢明な読者はもうおわかりだろう。北方領土問題は、対ソ外交の問題であると同時に、
実はこよなく対米外交なのである。