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NHKが11月から放映を計画しているドラマ「坂の上の雲」を考えるシンポジウムが18日、
京都市左京区の京大会館で開かれた。近代史の研究者やメディア関係者が「日本の朝鮮侵略に
触れず、日露戦争を『祖国防衛戦争』として描く作品だ」としてドラマ化を批判した。
「坂の上の雲」は作家の故司馬遼太郎さんの代表作の一つで、日露戦争をテーマにした歴史小説。
シンポは、趣旨に賛同する市民や有識者でつくる実行委の主催で、約200人が参加した。
日朝関係などの日本近代史が専門の中塚明・奈良女子大名誉教授が講演で「『坂の上の雲』は、
日本が朝鮮に何をしたか語らず、朝鮮の抗日運動にも触れていない。著者の『映像化してほしくない』
という遺志に反してのドラマ化はおかしい」と指摘。元京都府立大学長の井口和起・府立総合資料館長
や神谷雅子・京都シネマ代表らによるパネル討論では「日本では戦中、戦争協力にメディアが使われた。
なぜ今NHKがドラマ化するのか議論を巻き起こさないといけない」などとの意見が出た。
▽京都新聞
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