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『ジェンダーフリーは止まらない!―フェミバッシングを超えて』
ウイメンズブックスブックレット 上野千鶴子(著)、辛 淑玉(著)
(引用開始)
最近、東京都立大学で江原由美子さんたちが、学内でセクハラ問題に関する
アンケート調査を行いました。セクハラの定義に「相手の望まない性的言動」が
あります。セクハラは行動だけではなく言動をも含みます。この中には性役割の
定型化を求めるような言動も含まれます。たとえば、「女はお嫁に行くのが一番
だよ」という言い方をすると、「セクハラ」になる、という指針が示されました。
「次のようなことがセクハラにあたりますか?」という質問に対して、ある男性の
教官からこういう答えが返ってきたそうです。「女は嫁に行くのが一番だ、と私は
信じています」。確信犯で、「これは私の思想信条の自由です」と付け加えてあった
そうです。(中略)が、ちょっと待てよと思います。たとえ「思想信条の自由」と言って
も、こういうことを言ったらどうなります?「ユダヤ人はドイツ人よりも人種的に劣って
いる」「黒人は白人よりもセックスが強い」「朝鮮人は日本人より云々」ということを
言ってもよいでしょうか?こういうことを「思想信条の自由」と言ったらどうなるで
しょう?これは許されませんよ。たとえ確信犯でそう思っていたとしても、口に出して
いうのは許されません。ドイツではヒットラーを支援するような発言をすると犯罪を
構成します。(中略)人種に関しては許されないことが、なぜ女に関しては言っても
いいのでしょうか。それが「思想信条の自由」のもとに許していいのか、と思います。
(引用終了)
性役割分担的なライフスタイルを肯定する考えを「思想信条の自由」のもとに
許すことに疑問を呈し、ヒットラー支援する意志の表明に準えて批判する上野千鶴子。
こいつが思想信条の自由を盾に他者に抗議するなぞ、二万年早い。
(続く)