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★女性の登用進んだが… 男女共同参画社会基本法10年 橋本ヒロ子さんに聞く
・政治や企業、家庭などあらゆる場面で、女性も男性も平等に権利と責任を分かち合うことを規定した
男女共同参画社会基本法が、六月で施行十年を迎えた。十文字学園女子大社会情報学部教授の
橋本ヒロ子さんに十年の歩みと課題などについて聞いた。
-現状は男女共同参画社会になっているか。
理念に反する状態は多い。男性は長時間労働が減らない。女性は同様の激しい働き方か、低賃金パート。
父親が家事、育児をする時間がなく、母親に任せっきりにしてきたことが、虐待や子どもの非行につながっている
面は大きいと思う。自殺者の年間三万人超は続き、DVで「命の危険を感じた」女性が13%を超えた。
エイズウイルスなど性感染症増加、デートDV被害増などは深刻です。
-女性の社会進出が、非婚や少子化の問題を呼ぶと言われることもあるが。
まったく違います。女性が結婚を嫌がるのは子育てや家事、介護の全責任を負う状態がまだまだ
続いており、女性にだけ負担を強いていると感じているから。男性も女性も、仕事も家庭も協力して
楽しめるのであれば、女性は進んで結婚するし、子どもを産むはず。男女共同参画社会はシングルを
増やす社会では決してなく、みな家族を持って柔軟に生きようという社会。安心して休めるなら産みたい
女性は多い。非正規職員だと安心して産むこともできない。
-私たちにできることは。
差別や不平等を特に意識していなくとも、家庭や職場で何か不安を感じていませんか。
「食べさせてやってる」「子育ては母親の責任」と言われても言い返せない、正規職員になれなくても
「仕方ない」と思っていませんか。「女だから」我慢したりすることがあっていいのだろうかと一度考えてほしい。
女の子に生まれても男の子に生まれても多くの可能性の中で豊かな人生が送れるように、男だから
こう生きなきゃ、女だから…ではないと思う。来年度中に施策方針を決める国の第三次行動計画が
策定され、意見募集もされるので、一人一人が関心を持って意見を出していくのも大切です。(抜粋)
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