09/07/09 14:06:59 0
(>>1のつづき)
◇仕草やにおいで園児判別
小山田さんが勤める大阪市天王寺区の四天王寺夕陽丘保育園。「見て、見て。新しい本持ってきたよ。
お話、始まるよ」。小山田さんがよく通る声で呼び掛けると、園児たちが集まってきた。エプロン姿の
小山田さんが、点字の透明シールを張った絵本を右手の指先でなぞりながら朗読を始めると、園児たちは
食い入るように聴き入った。
同保育園に勤めて8年目。複数担任制で同僚5人と役割分担し、30人の2歳児の心と体を育てる毎日だ。
小山田さんは見えない分、会話を多くするように心掛けている。砂場の近くでお漏らしをした男児もいたが、
小山田さんがトイレまで連れて行き、シャワーでお尻を洗って着替えを手伝った。
動き回り、予期せぬ行動もする幼児。小山田さんは、子どもの声や手、髪形はもちろん、しがみついてくる
仕草や服に着いているにおいなどで一人一人を判別している。
同僚の保育士、森山佳代さん(41)は「園児の着替えでも服の着心地が悪くないかなど、一つ一つの
動作が丁寧です」と話す。保護者からの不安の声も特にないという。小山田さんは「(大阪市は)私の実際の
仕事ぶりを見ることもなく、全盲者は何もできないという机上の空論で判断されているように感じる」と
話している。(以上)