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シガツェ地区にあるパイラ荘園は、チベットで最も完全な形で残る奴隷領主の荘園である。
ここでは過去の領主が私設した監獄や多種にわたる刑具、
農奴の住まいなどが今でも目にすることができ、旧チベットの縮図だといわれている。
今でもこの荘園の付近には当時農奴だった一部の人々が住んでいる。
今年で75歳になるミマドンジュさんの家は壁一つ隔てて、悲惨な経験をしたパイラ荘園と向き合っている。
ミマドンジュさんは「そこはこの世の地獄、まさに別の世界だ」と語る。
◆振り返るのが耐え難い生活
ミマドンジュさん夫妻はかつて農奴で、夫は荘園で衣服の仕立人、妻は使用人をしていた。
二人がかつて住んでいたのは、荘園の中の7平方メートル余りの小屋だった。
「暗くひんやりして、昼間でも物ははっきり見えなかった」。地面に土を盛って“ベッド”を2つ作り、住むこと11年。
娘が生まれると、3人は狭い小屋で肩を寄せ合い、ぼろぼろになった2枚の羊の皮で温まり、寝た。
お腹は満たされず、着る物も寒さをしのげず、これがミマドンジュさん一家の普段の生活だった。
農奴の食物は毎月、わずか2.5-30キログラムのハダカムギだけ。一家は計画を立てて食物を口にし、ひもじければ、水を飲んだ。
旧チベットでは、領主が仕置場を私設して、農奴を殴ったり、危害を加えたりすることは日常茶飯事だった。
ミマドンジュさん夫婦も幾度となく殴られた。
妻はある日、荘園主の夫人の世話にあたっていた時、不注意でグラスを割ってしまい、
目付け役に皮の鞭で顔をしたたかに打たれたことがある。
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