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・日本による台湾統治を取り上げたNHKスペシャルの評価を巡る論議が政界に波及している。
国会で取り上げられたのは、鎖国を解き欧米列強に追いつこうとする近代日本の歩みを描く「シリーズ・
JAPANデビュー」の1本目「アジアの“一等国”」。
日本にとって初の植民地だった台湾の半世紀に及ぶ統治を、2万6000冊に及ぶ台湾総督府文書や、
欧米各国に残っていた文書などを基に検証し、日本とアジアのかかわりの原点を探った。
6月25日の参院総務委員会で、自民党の世耕弘成議員は「放送された内容は、私が知っている台湾の
人々の対日観とあまりにかけ離れている。相当偏った取材をしたのではないかと思う」と番組批判を展開した。
世耕氏は、日英同盟下のロンドンで1910年に開かれた日英博覧会で、台湾の先住民が参加して
暮らしぶりを紹介したイベントを取り上げた。番組がイベントについて、英仏が文明化した植民地の
人々の宣伝の場とした「人間動物園」をまねしたと紹介したことについて「当時そういう表現はされて
いなかった」と疑問を投げかけた。
また、番組に出演した台湾人の柯徳三さん(87)が放送後に受けた週刊誌や衛星放送局の取材に対し
「植民地時代のマイナスとプラスの両方を話したのに番組では負の部分しか紹介されていない」などと
語った内容を踏まえ、世耕氏は「コメント使用に問題があった」と指摘した。
一方、共産党の山下芳生議員は世耕氏とは正反対の評価だ。山下氏は同じ委員会で「非常にいい
番組だった。番組に登場する現在の台湾の人たちの表情を見ると、親日的と言われる台湾の人々の
心の奥底にある複雑な思いが伝わった。歴史を直視し、互いに共有し、反省すべきは反省してこそ
相互理解とより深い友好関係が構築できると感じた」と感想を述べた。
NHKの日向英実・放送総局長は委員会で、人間動物園について「私どもの集めている資料の中では
使われている」と反論。柯さんのコメントについても「発言の趣旨を十分に反映している。恣意的な編集は
していない」と述べた。(>>2-10につづく)
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